天然(自然)乾燥は木材に優しい?

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天然(自然)乾燥は木材に優しい?

実は、天然(自然)乾燥木材にとってとても厳しい乾燥法なのです。

伐り倒されたばかりの原木には、根から吸い上げた水分がたくさん蓄えられています。

もちろん、そのままの状態では使用できませんから、建築に適した含水率になるまで乾燥させなければなりません。

木材を乾燥させる方法には天然乾燥と人工乾燥があり、天然乾燥は製材後、屋外に木材を積み上げて自然に乾燥させる方法です。

時間がゆっくり流れていた昔は建築に適した含水率になるまで何年もかけて乾燥させていたものです。

一見、自然のエネルギーを使う天然乾燥は木材にとって優しそうに感じます。しかし、実際には自然に任せているだけに温度や湿度の制御が効きません。

たとえば、春から夏にかけて各地で起こるフェーン現象により、著しく低湿度の環境にさらされたり、夏場直射日光の下では木材の表面温度は60〜70℃にも達し、冬には東京都下でさえ長期間木材内部の水分が凍ってしまい、乾燥どころではありません。

また、平均湿度が高い地域や梅雨時は木材そのものが持っている水分によってカビや黒ずみ、腐れが発生してしまいます。

さらに、製材後屋外に何年間も放置しておくと、樹皮に近い白っぽい色をしている部分に割れや変色が発生し、それまで何十年とかけて育ってきた部分が使えなくなり、多くの無駄を出してしまいます。

天然乾燥は木材にとってある意味とても厳しい乾燥法であることがおわかりいただけると思います。

ちなみに、(株)信用樹で行われた約8ヶ月間の天然乾燥における含水率低下を調べる実験では、平均でわずか12.5%しか低下しなかったという結果が出ています。

場所:東京都
期間:2007年4月9日〜12月11日
樹種、本数:関東産ヒノキ、52本
採材方法、製材寸法:心持ち柱材、13.3×13.3×300(cm)

伐り立て生材の含水率は、原木によっては100%(木材そのものの重さと同じ量の水分を含んでいるという意味)を超えるものも少なくありませんから、建築に適した含水率(施工後、支障をきたさない含水率レベル)まで乾燥させるにはとても長い時間が必要だということがわかります。

日本では温度・湿度の安定した環境で何年間も天然乾燥できる地域などありませんし、今の時代何年間も在庫を抱えていては商売になりませんから、現在出荷されている天然乾燥を利用した木材のほとんどが生乾きだと言われています。

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